造園施工と施工技術の今日的課題

摘要

今日，造園施工は総合的建設技術とされているが，見方を変えれば技術の対象は広く，ナンデモ屋に近い感すらある。日本庭園，西洋庭園，都市公園，自然公園,花壇，ビオトープ，ガーデニング，都市線化,勇定，除草·草刈，薬剤散布，池清掃，題意に沿って私見を述べさせていただく。 建設産業全般を覆う公共事業の減少傾向のなか，造園の事業量も減少し，皮肉にも現代造園は建設業そのものということを再認識させられた。 建設業におけるデフレ傾向は造園業においても例外ではなく，コストの問題ほまことに厳しいようである。 一般にデフレほ供給過乗りにより起こるとされる。 昭和初年に造園技術はすでに土木技術を取り入れたものになっていたが，そのころのリーダーは公務員であった。 戦後，大規模になった公共造園の建設技術に造園業界はみごとに対応して今日を築いてきた。