高温用マグネシウム鋳造合金製フロントエンジンカバーの評価

摘要

1．INTERMET社では，MRI－153MあるいはAJ62Xの高温用マグネシウム合金を多量生産するのに何ら支障は無い。 2．試験を行ったマグネシウム合金の性能はいずれも，アルミニウム合金380と同等以上ではなかった。 ねじ山保持九ファスナー/アタッチメント接点許容度および耐振動疲労性はいずれも，試験されたマグネシウム合金製部材が通常の技術仕様には合致しない領域にあった。 3．ねじ山保持力試験の不合格は，ねじ山のかみ合いの長さを，L/D値を推奨値である2.3に増加することによって容易に解決される。 4．試験されたアルミニウム合金380，マグネシウム合金のいずれも，ファスナー/アタッチメント接点許容度の通常記載されている基準には合格しなかった。5．マグネシウム合金MRI-153M製のフロントエンジンカバーは，30Gピークにおける耐振動疲労性仕様には合格しなかったが，20Gピークで試験すると合格した。 6.ねじ山保持九ファスナー/アタッチメント接点許容度および耐振動疲労性の仕様に合格すれば，マグネシウムを使用することによって36％以上の重量削減が可能であろう。 このフロントカバーは，アルミニウム合金380用として特別に設計されたものであることを念頭に置かなければならない。