機動力求め、予算管理の刷新に挑むシンプルな指標で「死守ライン」を徹底

摘要

2009年5月に海外住宅設備メーカーのアジア部門を買収し、グローバル化を進めるINAXは、機動的なクループ経営を実現すべく、2010年度から新たな経営管理システムを稼働させる。指揮を執るのは、経営管理本部長も務めるCIO（最高情報責任者）の坪井祐司取締役だ「硬直化した予算管理制度では、経営環境の変化に即した投資の意思決定ができない」と考え、管理会計制度の刷新にも踏み込んだ。「シンプルな仕組みこそ、意思決定に役立つ」という信念の背景には、情報システム部の生え抜きとして、システムに機能を「足羽ことを求める利用部門と渡り合ってきた歴史があった。