ソルボサーマル法により合成した希土類蛍光体中空粒子の蛍光特性

摘要

最近まで単一の機能でのみ検討されてきた薬剤送達（DrugDeliverySystem；DDS）材料において、中空状にモルフォロジー制御した希土類系酸化物系蛍光体粒子を用いて、有機化合物で表面状態を自在に制御する技術を融合することで、多機能かつ多段階でがん細胞を攻撃できるDDS材料の開発を行い、いくつかの機能発現を示してきた1）。一方で、このような希土類蛍光体を主に水を合成溶媒として用いる水熱処理により合成したが、粒子どうしの凝集によって少なからず沈殿が生じ、溶媒中への分散性は低かった。