臨床病理学的背景および術後成績からみた食道浸潤が3 cmを超える食道胃接合部癌に対する手術術式の検討

摘要

食道浸潤胃癌に対する代表的な術式には，左開胸開腹術(left thoracoabdominal approach)〔以 下，開胸開腹術〕と経腹的横隔膜切開術 (abdominal transhiatal approach)〔以下, 開腹 術〕)がある.その選択には食道浸潤長が大きな 要因となり，日本臨床腫瘍研究グループ（Japan Clinical Oncology Group)による臨床試験（JCOG 9502)5)によって，食道浸潤が3 cm以下の症例で は開腹術が標準となった.