大豆発酵物（Z851）摂取時のヒトにおける免疫賦活効果 健常被験者を対象としたPlaceboとのクロスオーバー二重盲験試験結果

摘要

大豆発酵物（Z851）摂取時の免疫賦活効果について調べるため，単回摂取後の経時的な変化および7日間連続摂取後のNK細胞活性など免疫に関与する血液検査億の変化について検討した。 対象は，公募に応じた健常男性15名のうち，試験実施前の2週間以内に消炎鎮痛薬·抗生物質などの医薬品や栄養補助食品を服用した者，風邪症状，下痢，原因不明の発熱をきたした者，カフェイン多量摂取者（コーヒー·紅茶5杯/日以上），多量喫煙者（20本/日以上）および試験当日の禁煙を拒否した者など免疫能に影響を与える可能性のある者を除外した男性12名で，平均年齢は22.6(+-)5．1歳であった。 試験はplaceboとのクロスオーバー二重盲検を採用した。単回摂取試験においては，被験者間において被験食品以外の要因がNK細胞活性に影響しないよう，試験前夜から終了まで飲食，睡眠を含めた行動，環境において同一条件下で実施した。 その結果，placebo摂取時には，摂取後に有意な変化は一切観察されなかったのに対し，Z851摂取時では，投与5時間後および8時間後においてNK細胞活性が有意に上昇した。 また，7日間連続摂取した翌朝に実施した検査では，NK細胞活性,インターロイキン（IL－2，IL－2 receptor，IL－12），Cd4/cd8において，両被験品ともに有意な変化はみられなかった。また，摂取期間中，副作用は一切観察されなかった。 以上の結果から，大豆発酵物であるZ851が，単回摂取において免疫賦満作用のあることが示された。