日本におけるがん臨床試験の活性化と研究基盤整備は何故必要か がん治癒率向上のために

摘要

癌の死亡率は1953年に第2位になり，1981年からは第1位を占めるようになった．がんを克服するということは，その発症頻度，罹病率，死亡率，死亡数を減らすことであり，それががん対策となる．しかし，日本ではいずれの指標も増え続けている．一方，アメリカでは1992年からこれらの数値が改善し続けている．これは，日本のがん対策，つまりがんの研究政策や医療政策の見直しが必要であることを示している．