人工呼吸器管理の合併症とその対策 Sepsis患者のさらなる予後改善を目指す方策としての人工呼吸器管理

摘要

SSCG2008での人工呼吸器管理は，おもに急性肺損傷（ALl）および急性呼吸窮迫症候群（ARDS）に対する肺保護換気（protective lung ventilation）が主体である．従来の人工呼吸器管理は人工呼吸器関連肺損傷（VALIあるいはVILI）を引き起こし，肺局所炎症から多臓器障害（MODS）をきたす可能性が推測されている．ALI/ARDS患者においては一回換気量の達成目標を6ml/kg〔(予測）体重当り〕とし，さらにプラト圧を測定し,目標プラト-圧を当初30cmH_2O以下にすることが推奨されている．そしてsepsisに直接関連する人工呼吸器関連肺炎（VAP）の予防戦略が強調されている．