しいたけの抽出液によるシイタケ皮膚炎の1例

摘要

知人から勧められ「干ししいたけ」を水に浸して作った抽出液を飲んでから3日後に，瘙庠を伴う紅斑が躯幹，四肢に出現し，拡大した。 近医を受診し治療を受けるも軽快せず，発症後12日目の2002年10月1日に当院に来院した。 主訴は躯幹，四肢の瘙庠を伴う紅斑。 家族歴，既往歴に特記すべきことはない。 現症としては，背部から腰部にかけて掻破痕に一致する線状の紅琉を多数認め（写真1），胸部では線状というよりは，散在性の紅斑となっており，恐らくこれまでの治療により修飾されたためと思われた。 また腹部では，わずかながら線状の紅斑が認められた（写真2）。 上腕にも，ところどころ掻破痕に一致する線状の紅斑を認めた（写真3）。