AEDの効果と使用方法

摘要

心室細動の治療には電気的除細動が欠かせないが，その効果は時間依存性で，除細動が1分遅れるごとに，社会復帰率が9%低下する.そこで活躍するのが自動体外式除細動器(AED)で，市民が目撃した心原性心停止例の除細動をその場で行えば，40%の例が救命され，その80%が社会復帰できる.電極を貼り，指示に従ってショックボ夕ンを押すだけの操作に，少しでも多くの市民が習熟することが望まれる.心臓突然死の主因となる心室細動の治療には電気的除細動が欠かせないが，その効果は時間依存性で，除細動が1分遅れるごとに，1力月後の社会復帰率が9%低下する.そこで考え出されたのが現場の市民を除細動に動員する，という画期的な方法で，public access defibrillation (PAD) と呼ばれる.