世界に向かう甲状腺疾患診療の新技術甲状腺·副甲状腺腫な腸に対するガイド下イン夕一べンシヨソ

摘要

『なるべく手術以外の痛くない治療でお願いします』．外来で患者さんが真剣な顔でよく口にざれる言葉である．経皮的アルコール注入療法（per-cutaneous ethano injection therapy：PEIT）は，手術を極力避けるために考え出された"発展途上の新しい治療''である．PEITの最大の利点は，①外来で行える，②手術傷ができない，などである．一方，欠点は，①高濃度エタノール液が瞬時に周囲に浸透して組織の固定?凝固を起こすため，少量の"漏れ"でも反回神経麻痺などの合併症を起こしやすい，②このために反回神経付近への注入が十分にできないので病巣を100％壊死させることができない，などである．とくにこの点が肝癌のエタノール治療と根本的に異なる点である．現在，明らかに治療効果が認められるのは，①ほとんど嚢胞性（90％以上）の甲状腺良性結節，②甲状腺良性充実性結節，③プランマー病である．最近，日本でも①嚢胞性甲状腺良性結節と③プランマー病にはPEITが保険適用ざれている．