成人病から生活習慣病への政策転換

摘要

平成8年12月,厚生省公衆衛生審議会は, "生活習慣病"という概念の導入を提案し,平成9年7月には,その健康増進栄養部会·成人病難病対策部会合同部会は, "今後の生活習慣病対策についで'の中間報告をとりまとめた. "成人病"という概念は,昭和30年代に,わが国の経済復興とともに"脳卒中,癌,心臓病などの40歳前後から死亡率が高くなり,しかも全死因の中でも上位を占め,40-60歳の働き盛りに多く,一家の大黒柱を失うことにより家庭の崩壊につながり,その対賃が切実に重要である"ということから行政的に提案されたものであるが,大転換が行われたものである.