網状血小板測定法2法の比較検討と臨床的有用性の検討-フローサイトメトリ一（FCM)法と多項目自動血球分析装置XE-2100による自動測定(IPF)法-

摘要

網状血小板（reticulated platelet: RP)は細胞質にRNAが豊富に存在する血小板で，網状赤血球が幼若赤血球であるのと同様に，新たに産生された幼若血小板であると考えられている。血小板減少症の病態としては，再生不良性貧血（aplastic anemia: AA) で代表される血小板産生低下，慢性特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura: ITP)で代表される血小板の消費·破壊亢進，脾機能亢進で代表される血小板分布異常などが挙げられるが，RP測定はこれら血小板減少症における血小板動態の解析や鑑別診断に有用とされている。