小児救急外来のセッ卜アップとリスクマネジメン卜

摘要

救急外来を受診する小児のほとんどは軽症患 者であり，入院を必要とする場合は数%で，そ の中でも集中治療を要するような重症患者はご くわずかである.一方で，ごくありふれた症状 で受診しながらも，その中に重大な疾患が潜ん でいることがあるのも小児救急の特徴であり， 軽症患者が多いからこそ，この隠れた重症患者 を見つけ出すことが困難になっているともいえ る.救急車で受診する患者や明らかに具合の悪 い重症患者を的確に治療するとともに，この隠 れた重症患者や重症化する可能性のある患者を 見つけ出し早期に治療することが，小児救急医療に課せられた大きな使命である.