これからの社会インフラの維持管理·点検技術を担うメンテナンスロボットの役割

摘要

日本のインフラは「つくる」時代から「うまく使う」時代に移行している。適切なメンテナンスは，インフラ構造物の寿命を延ばしてくれるが，そのための技術と人的体制は十分とはいえない。今後老朽化するインフラ構造物が増えていく中で，この問題は深刻化することになる。限られた人的体制でメンテナンスを充実させるには，ロボットの活用が極めて有効になる。この際，センシングやモニタリング技術，補修·補強技術を開発する土木分野の研究者·技術者と自動化技術を担うロボット分野の研究者や技術者との連携が不可欠で，両者のますますの交流と協力体制の構築が強く望まれるところである。最後に，本稿をまとめるにあたり，有益な情報を提供いただいた各位に記して謝意を表す。