皮膚マーカと大腿骨および脛骨との相対誤差評価

摘要

身体運動を3次元で測定する方法として皮膚マーカの軌跡を多方向ビデオカメラでトラッキングするモーション·キャプチャ·システムが多く用いられているが、皮膚マーカの位置から骨の位置を推定することで関節運動を測定しているため、皮膚や筋肉等の軟部組織の動揺が骨運動の推定精度に影響を及ぼすことが知られている。本研究では、膝関節屈曲時における骨に対する皮膚マーカの相対位置変化を明らかにすることを目的とした。被験者の皮膚上にマーカを貼付し、伸展位と屈曲位で下肢全長を2方向X線撮影した。CT画像から作成した骨形状モデルを2方向X線像にマッチングすることにより骨に対するマーカの位置を求め、膝関節屈曲動作により生じる骨に対するマーカの位置変化について検討した。