茶樹の根系の形態と生育（5）根の再生を左右する条件－その2

摘要

前回では、根の再生から見た深耕、断根処理の適期、適切な断根の強度についてご紹介しました。 ここでは、根の再生と地上部菓層との関係、施肥方法との関係そして品種による違い等についてお話ししてみたいと思います。 断根暗の葉層：断根処理時に葉層が必要かどうかをみるために、幼木を使って断根と同時に地上部せん枝を行ったところ、根の再生はきわめて悪く、一部には春までに枯死する株もありました。 つまり、断根後のおう盛な根の再生には十分な葉層の確保が不可欠の条件であることが分かりました。 このことから、地上部の更新と断根処理とは同時に行わないこと、両処理が必要であれば、先に地上部の更新を行い、十分な葉層が回復した後に断根処理を行うのがよいと思われます。