食品加工、調理への超音波処理の応用

摘要

本格的な超音波技術の応用は第2次大戦後で、国際的交流も盛んになり、工業的応用の開発、発展を遂げた。 食品加工への応用範囲としてほ、洗浄、乳化、分散、脱泡、脱気、浸透、拡散、抽出、熟成、発酵、酵素反応促進、殺菌、化学反応促進、タンパク質の変成、酵素失括、乾燥作用などの広い分野に超音波技術の開発、普及が期待される。 しかし、実際的に食品加工、調理に超音波照射を応用した研究事例は現在も数少ない現状にある。 食品加工の分野で超音波が利用されにくい要困として、超音波の作用機構がよく理解できない点と食品材料に照射された超音波のエネルギーを定量的に評価しにくい点にある。また食品は複合糸で、その上不均一物質であり、物理的、化学的作用が同時に起こり、実際に実験研究をしてみなければその超音波処理効果が分からない点にある。