食品衛生検査における微生物迅速検査装置の活用

摘要

近年、食品業界ではHACCPシステムを中心とした衛生管理が導入されてきているが、数年前の0157の食禍以来、食品の安全性確保のために細菌対策や施設、設備の衛生管理に一層の向上が求められている。微生物の検査、測定方法は、従来から培養法が主体になっているが、培養法では結果が出るまでに母低でも1日、場合によつては1週間以上が必要である。 そのため、特に生鮮食品や弁当、惣菜などは出荷前に検査結果を得るのが非常に困難であるばかりか、その結果を踏まえて原料管理や工程管理にフィードバックするには、さらに時間を要しているのが現状である。 また、培養法では高度な専門知識、技術や設備が必要であるため、できるだけ簡単でしかも迅速に微生物検査ができるシステムや装置などの開発が要望されている。