和牛管理のチェックポイント(12)：繁殖編

摘要

繁殖和牛の飼育管押は作業的には育成や肥育に比べれば楽であるが、環境を整えたり、給与飼料の内容などに関しては難しい面がある。 飼育環境は種付け、妊娠、分娩の3ステージのそれぞれで適正に準備されなければならないが、頭数が多く．なるとスペースや管理の面で全てを充分に網羅することは岡難である。 飼料に関しては粗飼料と配合飼料のそれぞれで問題がある。 粗飼料は自家産牧草主体の飼養では、質や収量の面で近年の気候不順などが影響し、安定して良質のものを充分に確保することが難しくなってきている。 購入粗飼料はほとんどが輸入されたもので、やはり海外でも気候不順により質にバラツキがあり、良質のものは品数が少なく、価格も高く、人手が困難になってきている。 配合飼料に関してはおおまかな栄養成分は従来と変わりないが、生産段階でBSE発生以後の動物性原材料の使用が禁止され、蛋白質の組成が悪くなっている。