無角和種に活路は開けるか山口県の取り組みを見る

摘要

和牛特定品種のなかでも、山口県の阿武郡に飼養されているのが無角和種である。 読者のなかでも、名前は知っていても実際に無角和種をみた人は極く少数であると思われる。 昨年9月に山口県の協力を頂いて、無角和種の現状を取材したので報告する。 簾o角和種50年の歩み』が昭和44年に山口県畜産課内に設置された無角和種50周年記念専業実行委員会により出版されている。 その著に無角和種の誕生についての記がある。 「和牛の改良を理想とする標準および標準体型に基づく登録の実施がなく、漫然と黒毛色の改良種造成を夢見た結果、程なく改良和種の行き詰まりを来たした。 この雑多な農用年を速やかに改良するため、県は大正12年防長種摘角、無角共通）造成のため役肉用種年休椿審査標準を制定し、登録車業を開始した。 この間にあって阿武郡では大正8年いち早く畜年系統登録規程を定め、大正9年9月ァバディーンアンガス種の導入を図って和種の改良を試み、顕著な成果を挙げ、大正12年県の奨励品種に決定、翌13年山口県登録規程制定にあたり、無角防長種の設立を見るにいたった」とある。