ァカスジカスミカメの防除を目的としたィヌホタルイの除草時期

摘要

水田雑草のィヌホタルイは，ァカスジカスミカメを誘引 して水田内における増殖と斑点米被害を助長する原因とな る.そこで，ィヌホタルイ発生水田において除草剤べンタゾン液剤を異なる時期（ィネ移植41日後，62日後および 77日後）に散布し，ァカスジカスミカメの防除に有効な時 期を検討した.散布時期によって除草効果に違いはなかったが，ァカス ジカスミカメの発生経過は違tゝが認められた.移植41日 後，62日後処理ではィネ出穂期以降に成虫が発生し，幼虫 発生は起こらなかった.一方，移植77日後処理ではイネ 出穂前に成虫が侵入した後に幼虫発生が認められ，除草し なかった場合と相違なかった.この結果は，第1世代成虫 発生前に除草した場合はィネ出穂前の成虫侵入を回避でき るが，除草時期が第1世代成虫発生後の場合はィネ出穂前 の成虫侵入と水田内の増殖を回避できないことを示してい た.斑点米率は除草時期による差が明瞭に現れず，これに はィネ出穂後の成虫侵入量が影響したと推察された.したがって，本試験の結果を水田内におけるァカスジカ スミカメの発生消長から判断すれば，第1世代成虫発生前 までにィヌホタルイを除草することによって水田内におけ るァカスジカスミカメの増殖を効果的に抑制できるものと 考えられた.