GnRHとPGF(2α)類縁体による排卵同期化におけるGnRH半量投与の影響

摘要

繁殖雌牛の発情同期化は、省力的な繁殖管理を行う上で有効な手段となっている。最近、これまで一般的に行われているプロスタグランディンF(2α)あるいはその類縁体（以下PGとする）による発情同期化法とならんで。 事前の発情観察や黄体検査を必要とせずに性腺刺激ホルモン放出ホルモン類縁体（以下GnRHとする）とPGを併用投与することにより、短い時間幅での排卵同期化ができる方法（以下、オプシンク法とする）が開発され、決まつた時間に人工授精することが可能であると報告がされるとともに、胚移植への応用が期待され、われわれも胚移植に応用し良好な結果を認めている。 しかし、オブシンク法で用いるGnRHは市販価格が比較的高価であることから普及するにあたってはコスト高が問題となると考えられる。 本試験では胚移植及び人工授精においてオブシンク法で用いるGnRHの1回あたり投与量な半減することによるコスト低減が可能かどうか、およびオプシンク法に発情観察を取り入れることによりさらなるコストダウンが可能かどうかを人工授精の場合について。検討した。