JABEE試行審査受容校からの報告：JABEE審査に何が期待できるか？

摘要

平成14年ほ月に、宇都宮大学森林科学科のJABEE試行審査が行われた。ここでは、この内容を紹介するとともに、試行を通して得られた成果、明らかになった問題点などについて述べる。 当学科では、森林の育成，管理から生産物の加工利用までの一連の流れを基軸とし、森林の持つ木材生産機能と、環境保全機能を総合的に教育することを目標としている。このため、プログラムの教育分野を、育林学、林産学、森林工学、森林社会科学の4教育分野に大別するとともに、授業科目を、共通導入科目、専門基礎科目、専門科目、総合科目に分類し、学年の進行にともない段階的に専門性を深めるようにカリキュラムの体系化を因って来た。 合わせて、演習林実習を主体とした実践的野外実習を強化しており、導入実習（演習林実習Ⅰ，Ⅱ）から、総合実習、インターンシップまでの領域を体験的に学習するカリキュラム構成を作り上げてきている。 これらの改善点や議論を通して作り上げられた、学習，教育目標や成臍の評価基準などは「フォレスターズマニュアル」や学科のホームページで公開するとともに、学科ガイダンスや厚生補導の場を利用して学生へ周知してきた。さらに2002年からは、学科教員用、学科学生用のイントラボードが整鹿されており、これを使用した学生からの意見の収集も始められるなどの基盤作りが行われていた。