永源寺ダムにおける水温と濁度の長期変動解析

摘要

近年，環境に対する意識の高まりにより，さまざまな分野で環境が見直されている。 本研究では，永源寺ダムにおける濁水長期化現象を取り上げた。 これは，河川水やダム湖水の景観が長期間にわたって損なわれるというものである。 濁水現象は，ダム建設で直面する問題の一つであり，対策が必要である。 そこで，濁水出水後のダム湖内の濁水状況から，永源寺ダムにおける濁水硯象のメカニズムを明らかにした。 次に，鉛直一次元モデルを用いて水温と濁度の鉛直分布を解析し，実測値とほぼ一致することを確認した。 最後に，解析結果をより実測値に近づけるために，鉛直一次元モデルの適用限界と問題点を指摘した。