栄養管理による窒素，リン排泄量の低減－鶏，豚を中心として-

摘要

わが国の畜産物の需給動向をみると，畜産物の需要は増加傾向にあるが，国内生産量は頭打ち状態であり，輸入量が増加している。 国内生産の家畜の飼養動向をみると，頭羽数は減少傾向にあり，農家数は明らかに減少し，大規模化が着実に進んでいる。 他方，わが国の飼料生産基盤は脆弱で，特に豚，鶏では輸入飼料に依存するところが極めて大きく，年間の濃厚飼料輸入量は2，000万tを超えている。 言い換えればこれらが畜産物や糞尿に形を変えて日本の国土に蓄積していることになる。