ワールドリポート一世界の最新農産物事情米國農務省の長期予測と天候要因

摘要

2月前半は毎週末に日本列島が大雪に見舞われたほか、北米大陸でも昨年12月後半から記録破りの大寒波が定着して、その影響がマクロの経済統計に反映されるようになり、アメリカ景気の先行き不透明感が語られるのみならず、産地から消費地や輸出港への穀物輸送が停滞を余儀なくされている。この冬場特有の物流問題は、アメリカのみならず太平洋西岸積が大部分を占めるカナダ産穀物では、ロッキ—山脈越えの貨車輸送に頼らざるをえないために、アジア市場向け菜種や高タンパク小麦等の船積に長期滞船をもたらした。穀物の生育中は、時期外れの寒気や重要な開花^結実期の高温乾燥など、天気が穀物の単収に多大な影響を与えることが懸念されるので、多くの場合はシカゴ定期の先物価格上昇をもたらす結果、世界各地の気象異変がマスメディァにとりあげられることになりやすレ。