都市近郊地域における農産物直売所による地域農業活性化の実態分析　－兵庫県三田市を事例として－

摘要

日本農業は近年，激しい国際競争にさらされ，それを構成する地域農業は担い手の高齢化もあって，衰退化が進んできている．その一方で，近年，全国的に農産物直売所に対する取組みがみられ，いまなお増加傾向にある．当初は個別生産者の自然発生的な取組みであったものが，近年，農協や行政の支援もあって，その取組みは多様となっている．このような地域農業の衰退傾向に際し，市町段階や農協において，地域農業を活性化させるためのさまざまな方策が採られてきている．その方策の一つとして，農産物直売所によって地域農業を活性化しようとする動きが見られる．