ラベンダーにおけるSSRマーカーの開発と連鎖地図の作成

摘要

ラベンダーの遺伝背景の解明および重要形質近傍マ一カーの開発を目的としてAFLPおよびSSRを用いた分子連鎖 地図を作成した.SSRの開発では，（CA)と（GA)nの2種類の濃縮ライブラリ一から187クローンの塩配列を解析して， 110の独立したSSRクローンを得た.110のクローンのうち，90%以上が（GA)nをコアモチーフとしたSSRクローンであつ た.51のSSRクローンについてプライマ一を設計し，11ペアが目的の領域を増幅した.分子連鎖地図の作成は.真正ラベ ンダ一のF_194個体を用いて解析し，LOD値を4.0としたとき，420個のAFLPおよび7個のSSRマーカ一からなる連鎖地図が 構築された.本地図は30連鎖群で構成され，全長2099.3cM,マーカ一間の平均距離は4.9cMであった.本地図は数多くの 有用植物種で構成されるシソ科植物において初めて作成された連鎖地図である.今後有用形質との連鎖関係を明らかにす ることで.育種上より利用価値の高い地図となることが期待できる.