牛における公衆衛生上の基本問題とその対策--腸管出血性大腸菌を中心に--

摘要

腸管出血性大腸菌（Enterohemorrhagic Escherichia coli: EHEC，また志賀毒素産生性大腸菌：Shiga toxin-Producing E.coli：STECと呼ばれる）による感染症は，わが国では1999年4月に施行された「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律（通称：感染症新法）」において3類感染症に位置付けられており，診断した医師は直ちに患者および無症状保菌者を保健所に届け出る義務が課せられている。