高涵乳牛における排卵卵胞の 大きさと受胎率に影響を与える要

摘要

排卵卵胞とその卵子の発育は，妊娠 成立にきわめて重要である。卵胞直径が10 mmになると排卵期に入るが，排卵 卵胞の大きさが14.4 mmの牛より 11.5匪の牛で繁殖成績は低下する。こ の理由に，排卵卵胞の小さい牛では. 排卵後に形成される黄体が小さく .血 中プロジヱステロン（P4)濃度が低下す ることがある。加えて，排卵が黄体形 成ホルモン（LH)パルスの頻度や IGF-1濃度に依存することが挙げられ る。発情発現低下や排卵時期を予測す ることは難しく， ^適な繁殖戦略を妨 げている。受胎率低下をはじめ後期胚 /早期胎子死は，排卵卵胞の大きさが 小さいことと関係があるとされてい る。泌乳量の増加は分娩後疾患をリIき 起こす危険性を高め，さらに繁殖効率を低下させている。乳房炎による卵胞 発育への有害な影響.卵巣周期の再開 遅延.卵胞の機能不全なども報告され ている。本研究では.高泌乳牛におけ る排卵卵胞の人きさ，受胎率.胚ゃ胎 子の死亡率について，発情/排卵同期 化と自然発情による違い（試験1),了-宮疾患および乳房炎の影響(試験2 )を 調べた。