雄の生殖内分泌

摘要

雌雄を問わず晴乳動物の生殖機能は，主に視床下部-下垂体-性腺軸により調節されている。 視床下部からは性腺刺激ホルモン放出ホルモン（GnRH）が分泌され，分泌されたGnRHは下垂体門脈を通って下垂体に達し，下垂体からの性腺刺激ホルモンの分泌を促進する。 下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンには卵胞刺激ホルモン（FSH）と黄体形成ホルモン（LH）の2種類があり，これらは協調的に働いて精巣でのステロイドホルモン，ペプチドホルモンの分泌や精子形成を調節している。 精巣から分泌されるステロイドおよびペプチドホルモンは周囲の細胞，生殖器官に作用してその機能を調節するとともに，フィードバック作用によりGnRHおよび性腺刺激ホルモンの分泌を調節している（図-1）。