2－O－置換型アスコルビン酸誘導体によるフリーラジカル誘導性赤血球溶血反応の抑制

摘要

ビタミンC（アスコルビン酸，C）は，抗酸化作用を始め多様な生理活性を有しているが，熱、光、酸化に対して極めて不安定で急速に活性を失う．そのため古くから多くの安定型C誘導体が開発されて来た．その中でも，Cの2位水酸基に置換基を導入した2－O-置換型C誘導体である，アスコルビン酸2－グルコシド（AA－2G）及びアスコルビン酸2－リン酸（AA－2P）は，それぞれ生体内でα-グルコシダーゼ及びホスファターゼによりCに変換され生理作用を発揮する“プロビタミンC剤”として我が国で実用化されている（図1）．現在，AA－2Pを含有する化粧品，AA－2Gを含有する化粧品や食品が市販されている．