『杜松真柏』の実在と許容範囲

摘要

真柏の植え替えで、樹を枯らしてしまったという話をここ数年幾つか聞く。植え替え時期を尋ねると、3月の真柏の植え替え適期に植え替えたと言うから時期的なことではなさそうだつたのだが、ここに大きな落とし穴があつたのである。業者に聞くと"杜松の衣替えだつたんじやないかな々と返って来た。根が社松であるとすれば、3月では植え替え適期どころか、早すぎることになる。そこで、真柏の衣替えで小誌でもおなじみの井浦氏にその話をしたところ、"根が社松なのだから、それは駄目だよ，'と返って来た。井浦氏の園でも杜松の骨を使った真柏への衣替えはやっているのだが、必ず々骨は社松だから、植え替えは5月から入梅頃までにやってよ，，と説明しているそうだ。しかしそれを説明しない業者がいるから、こうしたことが起るのだろう。そこでこの際、『杜松真柏』の実態に付いて明白にしておいた方が愛好家の方も安心して求められるのではないかということで、井浦親子にその実態を検証してもらった。