幼虫期の飼育密度がミカンコミバエ3齢幼虫の熱耐性に与える影響

摘要

ミバエ類の熱処理による消毒技術を開発する上で、種間や発育ステージ問での熱耐性比較試験の実施は欠かせないが、データのばらつきが大きく、得られた結果によっては追加試験が必要となるなど、効率的な実施に関して困難性を抱えている。 こうしたデータのばらつきを生じさせる原因としては、試験操作の問題もあるが、それ以外にミバエ類の耐熱性に影響を持っ要因についての知見が現時点で十分でないという事情も挙げられる。したがって、ミバエ類の耐熱性にどのような要因が関与しているかについて知見を集積することは、同分類群の耐熱性比較試験を効率的に実施する上で、ひいては熱処理による消毒技術開発を効率的に行う上で、必要なことと考えられる。