メロンえそ斑点ウイルスの媒介菌明細肋間如開脚朗都遊走子における局在性とウイルス外被タンパク質の役割

摘要

植物ウイルスの多くは，何らかの媒介者によって感染を拡大する。 植物ウイルスの媒介者の多くは昆虫（アブラムシ，アザミウマ，コナジラミ，甲虫等）であるが，その他に土壌中に生息し植物根に寄生する微生物の一部も媒介者であることが知られている。それらは，原生動物のネコブカビ門ネコブカビ科に分類されるPolymixagraminis,P.beteおよびSpongospora subterranea,，また菌類のツポカビ門フクロカビ科に属する0lpidium virulentusとO.brnovanusの5種類である。 これら微生物は，植物体内では変形体遊走子のう休眠胞子を形成し，休眠胞子あるいは遊走子のうから放出される遊走子により土壌中を移動するという点で共通している。これら土壌微生物に媒介されるウイルスを表－1（CAMPBELI,1996とRocHONetal．，2004を元に改編）にまとめたので参照していただきたい。 日本で発生している土壌微生物媒介性の植物ウイルスは，P.graminisにより媒介されるオオムギ縞萎縮ウイルス（BAYMV），コムギ縞萎縮ウイルス（W），ムギ類萎縮ウイルス（SBW），ヱbeteによるビートえそ性葉脈黄化ウイルス（BNYW），S.subterraneaによるジャガイモモップトップウイルス（PMTV），0．viulentusによるミラフィオリレタスウイルス（MiLV），チューリップ条斑ウイルス（TuSV），チューリップ微斑モザイクウイルス（TMMMV），タバコネクロシスウイルス（m），O.brnovanusによるメロンえそ斑点ウイルス（MNSV）等が挙げられる。