長野県主要農作物難防除雑草対策 プロジェクトチームの発足と現況

摘要

長野県の主要農作物作付け面積(2014年産)は，水稲33,900 ha, コムギ2,170ha，ォォムギ480 ha， ダイズ2,050 ha,ソバ4，060 haで ある（農林水産省2014)。このうち， ムギ類，ダイズ，ソバの転換畑での作 付け比率は7割以上であり，4割以上 が水稲作を挟まない連作を行い，こう した圃場を巾心に雑草害をはじめとし た連作障害が発生している。表-1に 問題雑草を示す。長野県におけるこれ らの雑草害のうち，人規模農業法人 におけるコムギ圃場では，ネズミム ギが約5 haで発生し，そのうち約3 haで収穫断念に至った（青木,酒井 2004)。また，コムギ圃場において， 一年生ァブラナ科帰化雑草であるヒメアマナズナ，クジラグサ，グンバイナ ズナ（図-1)の多発により，収量低下， 収獲放棄圃場まで出現している（青木ら2012)。一方，こうした生産面で の直接的な被害の他に，宮原ら（2011) は，狭畦無培土密植栽培ダイズ圃場に おける，マルバルコゥの多発により調 製施設での選粒能率が極めて悪化する こと，実需者から出荷製品への混入を 指摘されていることを報告している。