建築基準法の改正による既存不適格制度の見直しについて

摘要

我が国における建築物は、戦災復興、高度経済成長期以降のスクラップアンドビルドの時代から、人口、世帯数の減少や経済社会の成熟化を背景としたストック再生問題に直面している。 とりわけ安全面に着目すると、住宅ストックの約3割、非住宅ストックの約4割が現行の耐震基準に適合していないなど、今後大規模な発生が予想される地震災害等に対して極めて脆弱な状態にあり、早急な改善が必要となっている。