市町村保健センターにおける妊婦に対する飲酒指導の実態

摘要

全国の市町村保健センターの栄養指導担当者を対象に，妊婦に対する飲酒指導に関する自記式アンケート調査を実施した。 指導担当者の64％が「できれば禁酒したほうがよい」と指導しており，その理由として，「絶対禁酒はストレスになる」「絶対禁酒といえる根拠（資料）がない」「付き合いやたしなむ程度ならよい」等があげられていた。 また，飲酒指導にあたっては具体的な量や時期などを示せることが望まれていた。 妊娠中の飲酒に関する正確な情報が不足しているため，妊婦や指導担当者が混乱している様子がうかがわれた。 科学的根拠に基づいた飲酒指導ができるよう，最新の知見をまとめて指導に活用していく必要があると考えられた。