高脂肪食中の大麦由来/3-グルカン含量が マゥスの耐糖能と腹腔内及び肝臓脂肪蓄積に 及ぼす影響

摘要

【目的】大麦には.種々の生理作用が報告されているが.大麦(9-グルカン抽出物を配合して；0-グルカンa量を増やした場合に.増量に 伴う用量依存性が期待できるのか検証した例はない。そこで.本実験では.大麦P-グルカン抽出物を配合した高脂肪食をマウスに給餌 し.耐糖能と腹腔内及び肝臓脂肪蓄積に及ぼす影響を評価した。【方法】6週齢のC57BL/6Jマウスに脂肪エネルギー比率50%の高脂肪食を与えた。各飼料中のy9-グルカン含量は.コン卜口一ル（C) 群0.0%.全粒大麦（B)群1.2%. /3-グルカン抽出物添加大麦（B + G)群3.1%. /?-グルカン抽出物（G)群5.0%とした。各飼料と 水は12週間自由摂取させた。耐糖能試験.肝臓脂質および血清インスリン，レブチン濃度を測定した。また.腹腔内脂肪細胞の平均サ ィズをコールターカウンターを用いて計測した。【結果】血清インスリン濃度.血糖値一時間曲線下面積は./9-グルカン含量と用量依存性があり.C群に比べ，すべての試験群におい て有意に低値を示した。脂肪組織重量.脂肪細胞の平均サイズ.レブチン濃度及び肝臓脂質量は.飼料中の;8-グルカン含量と用量依存 性が認められた。【結論】大麦/?-グルカン抽出物を添加して飼料中の含量を増加することにより.用量依存的に耐糖能異常が起こりにくくなり.腹腔内 及び肝臓脂肪蓄積抑制作用が認められた。