ンマトトロピン（成長ホルモン）による泌乳の制御

摘要

1980年代初めにおけるバイオテクノロジーのブレークスル－は、遺伝子（DNA）組換え妓術によってウシソマトトロピン（bovine somatotoropin：bST）が産生できるようになったことであろう。 この組換えbSTを使った長期にわたる研究成果が1985年にコーネル大学のBaumanらによって初めて報告された。それ以来、組換えbSTに関する試験研究は指数関数的に増大し、乳生産におよぼす効果や作用機序などに加えて、乳牛や消費者の健康におよぼす影響も検討され、その安全性に関して何ら問題のないことが示された。 このように、bSでは農業分野においてもっとも大蔵模に研究されたテクノロジーの一つといえよう。 今日までに50カ国以上でbSTに関ずる安全性評価が行われ、25カ国で産業への使用が許可されている。 bSTの使用で得られる乳生産効率の増加量は、人工授精や遺伝的選抜法で10～20年間に遠戚される分に等しいといわれている。