ニカラグアにおける牛の受精卵移植

摘要

国際協力機構（JICA)のニカラグア国中小規模農 家牧畜生産性向上計画プロジェクト（PROGANIC) の一員として，牧畜農家における生産性向上のため に，家畜飼養技術や家畜繁殖技術の改善，普及に取 り組んできました。その概要は本誌の2010年1,2 月号で報告レました。PROGANIC活動の一つとし て，ニカラグア国立農科大学において受精卵移植の 技術移転に取り組んできました。活動の内容は http://www.iica.go.jp/projecticaragua/2481032E 0/index.htmlに報告されています。そのなかで2008年8月にアメリカAlcorn State大 学（ミシシッピー州，Lorman)と二カラグァ国立農 科大学の共同研究として，受精卵移植が行われまし た。研究計画の全体や実施の責任者はマナグア出身 で，米国で家畜繁殖学の学位を取得し，牛の繁殖に 関する研究を展開しているEvelin J. Cuadra教授で した。受精卵の採取，移植はァメリカのDwight Jackson獣医師（ルイジアナ州，Baton Rouge)が，4 日間二力ラグァに来て行いました。二力ラグァ国立 農科大学側の共同研究者はPROGANICのメンバー でもあるLopez教授で，ドナーゃ受卵牛の発情同期 化や過排卵処理に関係し，移植時の受精卵の融解な どの処理，移植前後に行われた受卵牛からの採血や それらを米国に送付すること，受胎及び分べん後の 調査などを行いました。