木、竹酢液の成分分析と漏活用調査報告から③

摘要

2008年3月に施行された農薬取締法の改正によつて、無登録農薬の使用禁止や使用者の罰則の強化が示され、それまで農業分野や家庭園芸分野などで使用されていた木.竹酢液の需要は大幅に減少した。産業界では、木.竹酢液の品質の向上と安定化に向けて認証制度をスタ—卜させるとともに、農薬取締法の「特定防除資材」の認定に向けての取り組みを進めているが、認定に当たっては、その効用や安全性の科学的な立証が不可欠となっている。本誌では日本特用林産振興会の調査結果の中から、これまでに調査結果全体に対する結果考察ときのこ類に対する木酢液の忌避効果試験結果を紹介してきた。本号ではイネもみ枯細菌病とキユウリ苗立枯病、イネのカメムシ病に対する木酢液の防除効果.薬害及びホルムアルデヒドの分析結果について、試験方法の詳細を除いて結果考察のみを紹介する。