時代にあつた品質管理力強化に向けて

摘要

桜井会長のもとで学会の中期計画の策定が急ピッチに進められている．その骨格は，飯塚前会長のQ-Japan構想を受けたQの確晩Qの展開，Qの創造の3本柱である。 特にQの確保については，技術や製品の革新に品質管理が追いついていけない状況を問題視している。 これに関連し今年になり家電などの消費者向け商品の事故件数が10年で6倍に，また高品質で知られる自動車メーカーのリコール件数2001年から2005年かけて30倍に膨らんだことが新聞報道されている。これらは，ただ品質管理力が低下したというだけでなく，技術の高度化複雑化複合化の一方で部品の共通化やプラットフォーム化，そしてICTへの依存の高まりなど，これまでにない状況に品質管理が対応できていないという認識である．これを打開するためには，かつてSQCからTQCへの誕生過程で産学一丸の取り組みがあったように，今一度学会を挙げての新しい産学連携が組織化されねばならない。 それはただ単に産業界へのサービスという意味ではなく，学の立場からも本業として価値を高める手、のである必要がある。