良質な日本酒を醸造するには水へのこだわりが重要:酒ミュージアム(札幌巿)

摘要

日本酒の歴史は古く，神話の世界にまで遡ることができる。日本書紀や古事記によれば，天照大御神（アマテラスォォミカミ）の弟である須佐之男命(スサノヲノミコト）が常日頃から乱暴狼藉を繰り返すため，天照大御神は天岩戸に隠れてしまい世の中が真っ暗になって，多数の神々や人々が苦しんだ。しかし，多くの神々の努力によって天照大御神は天岩戸から出てきたので，ふたたび世の中は明るくなったが，その責任を問われた須佐之男命は高天原から出雲の国へ追放された。追放された須佐之男命は，出雲の国で巨大な怪物である八岐大蛇（ヤマタノォロチ）を退治して一躍英雄になった。このときに須佐之男命が実行した退治方法は，8回も酸し出した濃い酒を八岐大蛇に飲ませて，酔っているときに剣で切り刻むというものだった。