貴重な土木遺産を再利用した「霞橋」架替事業とその後

摘要

本報告は,日本の近代土木遣産として,都道府県指定文化財相当に選定されていた横浜市鶴見区の新鶴見操車場内の江ヶ崎跨線欏200ftプラットトラスを,同市中区の「霞橋」の架替えで再利用したプロジェクトの紹介である。江ヶ崎跨線橋は,1896年(明治29年)に日本鉄道土浦線(現常磐線)隅田川橋梁として架橋されたが,1929年(昭和4年)に新鶴見操車場に移設され,道路橋として使用されていた。2005年(平成17年)に新鶴見操車場の再開発計画に併せて撤去されることが決定し,既に架替えが決まっていた霞橋へ転用することとなり,2013年3月,現役の道路橋として,新たな歩みを始めた。完成から3年余が経過した現在の状況,今後の展望についても紹介する。