レセプト情報•特定健診等情報サンプリングデータセット分析とその意義

摘要

医療の利用状況の全体像が把握できるレセプト情報•特定健診等情報データベースの分析が可能な時代となった。厚生労働省は、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて、2009年4月から電子化された大部分のレセプト情報と特定健診等情報を格納したレセプト情報•特定健診等情報データベース（National Database of Health Insurance Claim Information and Specified Medical Checkups: NDB)を構築してきた。対象は、医療保険、生活保護と各種公費医療に関する情報である。医療機関のほとんど（病院の99%以上）がレセプトを電子化しているため、自費診療、および自動車賠償責任保険や労災保険のデータを除いて、わが国で電子化されたレセプトで請求されている医療の全体像を把握することが可能なデータベースと位置付けることができる。