水環境におけるドローン·リモートセンシング技術活用への期待

摘要

近年の廉価な小型無人移動体，ドローン（UAV)の開発の進展には目を見張るものがある。労働力不足解消の目的もあり，また，Industry 4.0 (AI, IoT, Bigdata等による第4次産業革命）の実現による労働生産性向上に即していることから，UAVの開発およびその応用は発展し続けている。克服すべき課題も少なくない。技術的な課題としては，ホバリング性能向上，飛翔時間（20分程度）の長時間化，電源供給（地上ロボットから，風力発電，太陽光発電），ペイロード重量（全重量との比率向上），位置推定精度向上，GPS以外の位置計測（WiFiビ一コン，基準局からの基準位置の決定，みちびき衛星の利用等），耐風性能向上（現状8 ms~(-1)程度）等があり， また，制度上の課題としては，規制，通信可能範囲，電波干渉，ニアミス，プライバシー，航空管制等があげられる。精度や安全性を高めるためにGPSに頼らずに障害物を検知し，回避して自律飛行をするUAV，レーザー測距を行って精密な3Dマップを生成してマップ上を飛行するUAV等が開発されている。