三菱マテリアル サーミスター増強 ラオスで来春から製造

摘要

三菱マテリアル㈱(東京都千代田区大手町1-3-2、03-5252-5200)の電子材料事業カンパニーは、電子デバイス事業の主力製品であるサーミスターセンサーの増産体制を構築する。ラオスの製造子会社を設立、2015年3月から操業する。同社のサーミスターセンサー事業は、中国で主にエアコン·冷蔵庫など白物家電向けの販売が好調。今後も同市場での需要拡大を見込む。インバーター式エアコンの普及に伴うエアコン向けサーミスターセンサー市場の拡大に加え、高性能素子の使用により高い信頼性を有する同社サーミスター製品が、高温多湿の環境下で使用される室外機向けセンサーの要求性能に適している。将来的には東南アジア地域でオートバイ向けなどへの新製品の販売数量拡大も見込んでいる。同社の電子デバイス事業は、12年から海外への製造シフトを進め、現在はタイとマレーシアに製造拠点を有している。しかし、労務コストが上昇傾向にあることから、今後の増産体制を構築するにあたりインドシナ·東南アジア地域における進出先を検討したところ、①労務コストが比較的低廉で勤勉な国民性であること、②政府の投資獎励策により、インフラコスト·税制面で優位性があること、③タイ語と言語上の類似性があり、タイにある同社製造拠点のノウハウ導入が容易であること、などの理由から、ラオスにおける製造子会社設立が最適と判断した。