細胞が柔らかく壊れにくい小さな昆虫個体維持可能に薄い細胞膜の中で脂質が動く京大が解明

摘要

小さな昆虫であっても、人間と同じように脳や心臓を持っているが、そうしたミクロな個体を維持するための細胞はわれわれの細胞とどう違うのだろうか。京都大学大学院工学研究科の塩見晃史博士課程学生(現·理研特別研究員)、長尾耕治郎助教、梅田眞郷名誉教授らの研究グループは、体長3ミメーリトル程度のショウジョゥバェの細胞の物理的な特性を解析し、哺乳動物と比較して非常に柔軟で、かつ強い力でも壊れない特別な細胞でできていることを発見した。また厚さ数ナノメートルの薄い細胞膜の中で、脂質が動くことにより組織の形成や細胞の機能に重要な細胞の硬さが調節されていることを明らかにした。Cell Reportsに掲載された。